輪になって踊るルエダ・デ・カシーノでは、すべてのペアが同じ楽譜を演奏するように、「マドレ」と呼ばれるコール役の合図で同じステップ、同じフィガーを踊ります。
コールされる名前はキューバン・サルサのフィガー名のこともあれば、ルエダ・デ・カシーノ特有の、世界共通の動きの名前のこともあります。
この記事(随時更新しています)では、よく使われる名前を、訳と意味とあわせて紹介します。
ルエダでのエンチュフラのバリエーションを楽しめるYouTube動画もどうぞ。
Adios / Prima:さようなら、いとこ
アディオスは「プリマ」とも呼ばれ、今のパートナーと別れて次のパートナーを迎えに行く動き(フィガー)です。次のようなバリエーションがあります。
- Adios con la hermana / Prima con la hermana
- Adios con la familia / Prima con la familia
- Adios con la tía / Prima con la tía
- など
Al centro / Al medio:中央へ、真ん中へ
「アル・セントロ」と「アル・メディオ」はよく似たコールで、どちらもダンサーが中央へ向かいます。違うのはステップだけです。
La chica / El chico:女の子、男の子
ターンが「ラ・チカ」とコールされたら女性が回り、「エル・チコ」とコールされたら男性が回ります。
「ロス・ドス」とコールすれば、女性と男性の両方が回ります。
Arriba:前へ
スペイン語では、前に進むことを「上がる(arriba)」、後ろへ下がることを「下がる(abajo)」と言います。
たとえばティエンポ・デ・エスパーニャのクローズドポジションで「アリバ」とコールされたら、リーダーは前に進みながらステップを続け、カシーノの輪を回していきます。
Abajo:後ろへ
「アリバ」と同じように、アバホは文字どおり「下がる」という意味で、ルエダでは後ろへ下がることを表します。
Camina la:彼女と歩いて
パートナーと同じ方向へ一緒に歩くことを指します。
パセアラも似ていますが、こちらは向きが逆になります。
Coca-Cola:コカ・コーラ
女性のターンが、コカ・コーラの瓶のふたを開ける動きに似ていると言われます。クローズドポジションからオープンポジションへ移るための、ルエダ・デ・カシーノの定番です。
Dame:ちょうだい
サルサの「ダメ」の意味とそのバリエーションは、別の記事で詳しく紹介しています。「ちょうだい」……つまり次の女性、別のパートナーをちょうだい、という意味です。
Dile que no:彼女に「ノー」と言って
ルエダでもパーティーでのペアダンスでも欠かせない、この定番の動きにはさまざまな説明があります。キューバン・サルサのディレ・ケ・ノの本当の意味は、この動きのときに首を振って「ノー」としていたダンサー、ペドリートに由来するようです。
次のように説明するのも面白いでしょう。女性(フォロワー)は3拍目で男性(リーダー)から離れ、4拍目で男性と反対側を向いて一瞬止まります(これが「ノー」。1=ディ、2=レ、3=ケ、4=ノ)。そして男性の横へ戻ってきます。こう説明すると踊りやすくなり、ひとつの物語が生まれます。女性は男性と反対側へ顔を向けて「ノー」を強調することもできます。
ディレ・ケ・ノは、オープンポジションに戻る動きなので「アペルトゥーラ(開く動き)」とも呼ばれます。
El uno:1番目
ずっと昔、キューバン・サルサのルエダの動きには番号がついていました(例:84、70、73…)。名前がついたのはその後のことです。
エル・ウノとエル・ドスには特に由来がなく、見た目として、ステップ中にリーダーがフォロワーの後ろにいるのが前者、前にいるのが後者、という違いがあるだけです。
Enchufla:つなげる
「enchufar」は「つなぐ」「コンセントに差し込む」という意味ですが、それ以上はっきりした説明は見つかりませんでした。エンチュフラの見た目の由来や意味をご存じの方は、ぜひコメントで教えてください!
「エンチュフラ・ドブレ」とコールされたら、この動きを2回続けて踊ります。
Enchufla policía:警察のエンチュフラ
エンチュフラ自体は同じですが、リーダーがフォロワーの前に立って手を上げるか頭の後ろに組み、フォロワーが上から下へ手で触れて警察のボディチェックをまねます。最後はダメで締めくくります。
Enchufla y cero:エンチュフラとゼロ
エンチュフラの由来は謎のままですが、「ゼロ」はパートナー同士がお互いのまわりを回り、0の字を描く動きから説明できます。
同じように、エンチュフラ・イ・オチョ(エンチュフラと8)は8の字を描きます。
Exhibela:彼女を見せて
女性がショーのように自分を「見せる」、披露するという意味です。「サカラ」とも言います。
Guapea:いばる、格好つける
キューバのグアペアとは何かは、別の記事でたっぷり説明しています。カシーノ(キューバン・サルサ)の基本ステップで、ひとことで言えば、小さなスタイリングやアグアヘで基本ステップを飾りながら格好つけることです。
Kentucky:ケンタッキー
サルサが盛んなマイアミ(マイアミ・スタイル)から来た名前かもしれません。
動きそのものに関係する特別な意味はありません。
Sombrero:メキシコの大きな帽子
ソンブレロのフィガーを解説した記事もあります。
メキシコのつばの広い丸い帽子にちなんだフィガーで、最後に2人の頭の上に帽子をのせたような形になります。
Torito:子牛
片方の腕を上げ、その下をくぐるダンサーが、突進する牛のように頭から、少し前かがみで入っていく動きです。